地方競馬のフルゲート

地方競馬まとめレース編成

15の競馬場で開催される地方競馬。各競馬場のコース規模は様々であるため、競走に出走できる最大の出走頭数=「フルゲート」の頭数が異なります。

一方、在籍頭数に限りがある地方競馬では、物理的なフルゲートに基づいてレースを組んでいると競走数が確保できない等の理由からか、一部の地方競馬では番組編成のルールによって、フルゲートの頭数を別途定めるケースが見られます。

本記事では、物理的あるいはルールによる制限双方を含めた、各地方競馬のフルゲートをまとめました。

なお、ルールによる制限に関しては、登録頭数が見込まれるとき等に一時的に解除されることもあります。また、複数の競走を一括して編成する際にフルゲートにこだわると競走数が確保できない場合は、初めからフルゲート未満の編成とすることも行われています。

コースとして設定されているフルゲートは「地方競馬情報サイト」の下記コンテンツを参照しています。

帯広競馬場

コースのフルゲートは10頭。ルール「帯広市ばんえい競馬番組編成要領」(→こちら)でもフルゲートは10頭となっています。

門別競馬場

外回りコースと内回りコースがありますが、フルゲートはともに16頭です。

一方、ルール「北海道地方競馬番組編成要領」(→こちら)には「競走距離出走制限頭数」として、番組編成上のフルゲートが条件別に次の通り定められています。なお、JRA交流競走等は別に発表するとされています。

フルゲート適用する条件
16頭1200m、2000mの重賞競走
14頭1600m、1800m、2600mの重賞競走
12頭1000m、1100m、1500m、1700mの重賞
準重賞競走、特別競走、普通競走
(注)都合により距離及び頭数は変更することがある。

盛岡競馬場

外側のダートコースはフルゲート16頭、内側の芝コースはフルゲート14頭となっています。

一方、「番組編成要領」(2023年度版は→こちら)によると、番組編成上の原則としての「出走可能頭数」が別途定められており、定めがなければコース上のフルゲート未満となる12頭立てまでの競走が行われます。ただし、交流競走については別途実施要領で定めることとなっており、交流重賞では12頭を超える頭数で行われているものもあります。

フルゲート適用する条件
12頭ダートコース、芝コースで施行する全距離
10頭新馬戦

水沢競馬場

コースのフルゲートは12頭です。

「番組編成要領」(2023年度版は→こちら)によると、水沢競馬場も「出走可能頭数」として番組編成上のフルゲートが別途定められています。

フルゲート適用する条件
12頭1400m、1600m、1900m、2000m、2500m
11頭1300m
10頭850m、1800m
第6回開催までの2歳の競走(850m、認定競走を除く)
9頭2歳850m競走(通年)
※第6回開催=2023年度は2023年9月12日の開催まで

浦和競馬場

コースとしてのフルゲートは競走距離によって異なります。

フルゲート施行距離
12頭800m、1400m、1500m、2000m
11頭1300m、1600m、1900m

一方、開催回ごとに発表されるルール「浦和競馬競走番組」(公式ウェブサイト内「浦和競馬ニュース」に随時掲載→こちら)に「出走可能頭数」が掲載されていますが、毎回コースのフルゲートに沿っており、別途設定はありません。

船橋競馬場

外コースと内コースの2コースがありますが、現在使用されているのは外コースのみで、フルゲートは14頭です。

一方、開催回ごとに発表されるルール「船橋競馬競走番組表」(公式ウェブサイト内「お知らせ」に随時掲載→こちら)には「出走可能頭数」が掲載されています。

全競走12頭または14頭とする(距離による)。
また、それ以外の競走で編成の結果、在きゅう馬に頭数制限の可能性がある場合は、1500m戦、2200m戦を同距離のままで、1200m戦を1000mに距離を変更し、出走可能頭数を14頭とする。

毎回の「船橋競馬競走番組表」の「出走投票」の項より抜粋

どの距離が12頭とは公表事項には表記されていませんが、文脈から1200m戦は必ず、また1500m、2200m戦は原則として12頭フルゲートと推定されます。

大井競馬場

外回りコース、内回りコースともフルゲートは16頭です。

一方、ルールの「大井競馬番組」(→こちら)には「出走可能頭数」が定められており、競走の種類ごとに番組編成上のフルゲートが定められています。

フルゲート対象となる競走
16頭重賞競走、準重賞競走、特別競走(2歳戦を除く)
14頭2歳特別競走、普通競走(特選競走、選抜競走含む)

なお、上記規定とは別に「開催執務委員長が指定した競走」に関しては指定が優先されることとなっており、一例として「左回り競走」は当面の間、開催執務委員長の指定した競走としてフルゲート12頭で実施されています。また、他にも競走種別に関わらずフルゲートを12頭に制限する競走が時折組まれています。

逆に、出走申込の結果を踏まえて作成される「大井競馬競走番組表(決定)」(→こちら)の発表段階で、開催執務委員長による指定が追加され、普通競走でもフルゲートが16頭に拡大されるケースが見られます。

開催執務委員長が指定したフルゲート頭数を規定から変更した競走については、「大井競馬競走番組表」(→こちら)の当該競走に星印(「★」=16頭に変更、「☆」=12頭に変更)が表示されます。

川崎競馬場

コースとしてのフルゲートは14頭です。

一方、開催回ごとに発表されるルール「川崎競馬競走番組表(決定)」(公式ウェブサイト内「ニュース」の「レース」カテゴリに随時掲載→こちら)によると、「開催執務委員長が特に指定する14頭まで出走可能な競走」に星印(「☆」)が打たれるようになっています。

実際の競走実施状況を確認すると、指定のない競走は最大でも12頭になっていることから、競走編成上の原則のフルゲートは12頭で、頭数が見込まれる競走のみフルゲートを14頭に拡大する形であると思われます。

なお、900m戦と1400m戦に関してはフルゲートを14頭とする指定は行われていません。

金沢競馬場

コースのフルゲートは12頭。競走単位でフルゲートを12頭未満に設定するケースはありますが、ルール上もフルゲート12頭として競走が編成されています。

笠松競馬場

コースのフルゲートは12頭。ながらくフルゲートは10頭でしたが、対応ゲートの導入などの準備を整え、2019年9月11日から拡大されています。

一方、ルールである「笠松競馬番組要綱」(→こちら)においては、現在も原則はフルゲート10頭となっており、例外としてフルゲートを12頭に拡大する競走を指定する形となっています。

フルゲート対象となる競走
12頭1400m、1900m、2500mの重賞競走及び準重賞競走
並びに岐阜県が指定する競走
10頭その他の競走

このうち、「岐阜県が指定する競走」は上記の3距離であればどの競走でも指定できる規定になっており、毎開催の出走投票の前提となる「確定番組」(→こちら)の段階で、指定された競走に12頭立て(もしくは11頭立て)と明示されます。

名古屋競馬場

2022年4月8日に弥富市の新競馬場に移転しましたが、それまでの旧競馬場と変わらずコースのフルゲートは12頭となっています。

一方、名古屋競馬番組要綱(→こちら)においては、フルゲートを12頭とした上で、競走の条件でフルゲートを10頭とする規定が設けられています。

フルゲート対象となる競走
12頭下記以外の競走
10頭JRA条件交流競走、900m

園田競馬場

コースとしてのフルゲートは12頭です。

番組編成のルールである「園田競馬・姫路競馬番組要綱」(→こちら)においては、「出走頭数等の制限」の項目が設けられており、競走種類によってはフルゲート頭数を下記の通り変更することが定められています。

フルゲート対象となる競走
12頭下記以外の競走
10頭2歳初出走競走、4(3)歳以上C2・C3普通競走

なお、「4(3)歳以上C2・C3普通競走」に関しては、10頭を超える競走になることがルール上にも明記されており、実際に出走頭数が多い開催ではこのルールが運用されていることがあります。

姫路競馬場

園田競馬場よりも少し大きなコースになっている姫路競馬場ですが、コースとしてのフルゲートは12頭で同じです。

ルール上のフルゲートは、同じ主催者によって開催される園田競馬場と同じルールとなっています。

高知競馬場

コースとしてのフルゲートは12頭です。

一方、レース編成のルール「高知競馬番組編成要領」(→こちら)においても最大出走頭数は12頭と規定している一方、一部の距離設定に下記の通り原則より少ない頭数を規定しています。

フルゲート対象となる競走
12頭下記以外の距離の競走
11頭1600m
10頭1000m

1600mは3コーナー奥のポケットスタート、1000mは2コーナー奥のポケットスタートとなっており、1600mに関してはポケットに余裕がなく物理的に12頭での競走が難しいものと思われます。なお、1000m戦は現在実施されていません。

佐賀競馬場

コースのフルゲートは12頭。

レース編成のルールである「番組編成要領」(→こちら)についても、出走可能頭数は12頭とだけ記載されており、例外は設けられていないようです。

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