佐賀競馬クラス分け～初戦(2022年度)

佐賀競馬のクラス分けは初出走から初戦の番組編成前日までの1着から5着までの本賞金(以下「収得賞金」)をベースにし、番組編成要領(以下「要領」)に基づいて換算された番組賞金によって格付けされます。

佐賀競馬は一旦生涯成績で計算した上で、馬齢を重ねていくにつれて過去の番組賞金をカットし、格付けを下がりやすくしていく地方競馬のクラス分けでは一般的な方式ですが、在籍馬の賞金カットを転入馬にもほぼ同等に当てはめる仕組みのため、転入時のタイミングによって計算式が微妙に変わってくるのが特徴です。

なお、佐賀競馬は公式ウェブサイト等では番組賞金を公開していないため、確認できるのは専門紙のみとなりますが、公式ウェブサイトからリンクされている「さがけいば無料ネット新聞 うまかつ.net」の紙面には番組賞金が掲載されています。

出走資格

佐賀競馬に出走できるのは地方競馬全国協会に登録されたサラブレッド系2歳以上の馬で、以下の条件があります(この他、制裁歴等の条件があります)。

• 収得賞金の有無は問わない
• 5歳までは未出走馬も入厩、転入可能(要領上「新馬」の扱いを受けるのは4歳まで(JRA登録も未出走での転入馬も4歳までは「新馬」となる)。)
• 6歳以上は未出走馬の転入は不可

番組賞金の計算

「新馬」は番組賞金ゼロ円でのスタートとなります。

一方、佐賀競馬の転入馬は要領上「新規馬」と呼ばれます。こちらはデビューから転入時までの1戦ごとの本賞金を要領に基づき換算した数値を合算した後、馬齢と初戦の日が要領に規定された「新規馬(入厩時格付)減額」に該当する場合はその減額を適用した後の額が初戦の番組賞金となり、それに応じたクラスへ格付けとなります。

競走区分ごとの番組賞金への換算

新規馬の初戦の番組賞金の計算で行われる減額換算は下記の通りとなります。一部の項目は出走した時の馬齢ではなく、転入初戦時の馬齢によって換算率が異なります。

新規馬(入厩時格付)減額

一旦転入直前までの収得賞金を換算した後、馬齢と時期に合わせて要領に定められた番組賞金額の減額を行います。これは在籍馬に適用される、

• 毎年10月に実施される3歳馬の4歳馬以上への編入に合わせて4歳馬、5歳馬の番組賞金を50万円減額
• 要領で「高齢馬」とされる6歳馬以上のうち、年当初に明け6～8歳となる馬の4歳前の馬齢時の獲得番組賞金を全額減額

というもの。これは既に同世代の在籍馬であれば馬齢と時期に応じて順次受けている減額措置ですが、新規馬は転入時点で一括で受けます。このため、生涯成績によっては減額後の数値がマイナスになるケースもありますが、その際は番組賞金ゼロ円となります。

転入時馬齢と初戦の月	減額措置
4歳9月末日まで	なし
4歳10月～5歳9月末日	50万円
5歳10月～5歳12月	100万円
6歳	2歳時の全額＋100万円
7歳	2・3歳時の全額＋100万円
8歳以上	2・3・4歳時の全額＋100万円

クラスへの格付け

番組賞金が確定すると額に応じたクラスへと格付けされます。佐賀競馬は2歳、3歳戦にはクラス分けはなく、4歳馬以上(以下「古馬戦」)のレースのみクラスが設けられています。

一方、3歳馬は時期によって一定の賞金額編入で古馬戦へ編入されるほか、秋からは全馬古馬戦への格付となります。

4歳馬以上

古馬戦は5クラスに分かれており、割り当てる番組賞金の範囲が定められた絶対クラス制です。なお、10月以降は3歳馬が全馬編入される「3歳以上」となります。

クラス	番組賞金
A1	900万円以上
A2	500万円以上900万円未満
B	200万円以上500万円未満
C1	100万円以上200万円未満
C2	100万円未満

3歳馬

3歳馬のレースにクラス分けはありませんが、時期によって古馬戦のクラスに入るルールが異なります。また、原則9月末日までで3歳馬戦は終了するため、10月以降の3歳新規馬は当初から古馬戦に格付けされます。

転入初戦の時期	古馬戦編入
1～3月	番組賞金に関わらず3歳馬戦出走
4～9月	番組賞金200万円を超えた馬は同じ番組賞金で古馬戦編入
10～12月	3歳戦がないため同じ番組賞金で全馬古馬戦編入

2歳馬

2歳馬はクラス分け、古馬戦編入ともありません。